ビジネスって何?

僕の情けなく儚い経験からすると、それは情報の非対称性を利用したゼロ(or結果的にプラス)サムゲームで、その非対称性を産み出すものがアイディア。よって業種業態を選ばずアイディアはビジネスの源泉そのもの。(だからアイディア方法論本は絶えることが無い)

じゃあアイディアってそもそもなんなのか?ってそれは思いつき以外の何者でもなくて、「なんかすげ−っぽい」って期待感だけを陰に陽に演出する玉虫。蓋を開ければうじ虫だったなんて事が山ほどある。

だからって別に、ほとんど糞で意味が無いなんて口が裂けても言わない。実際に期待に答えてブレイクスルーを実現するアイディアがある以上。

てか、そもそも未来なんて誰にも等しく不確実なものであって、エンドロールが流れて初めて、あ、糞で意味が無かったんだと気がつき、己を恥じ入る。恥じ入ったところでしょうがない。その時は確かにそこにあった何かを演出するためにアイディアは存在して、僕達はそれを動力に日々を営む。多分ヒューザー社長をTVに出しまくるのにも何か演出すべき事象があったに違いない。

で、アイディア。これをひり出す方法は実はそんなに選択肢は無い。だって、それを期待する人とその期待に答える人がいるだけなんだから。以下は僕の手順

1.出されたお題に対してとりあえずリサーチ

⇒会社の経費が使えるなら、出来るだけ自分の興味関心がある領域の資料も買っておく。それが勤め人としての役目。(というか関心のあるものが無いとブレストまで辿り着かない)

2.情報が揃ったら、白紙と鉛筆を持って山篭り

⇒携帯その他情報が摂取できてしまうものは一切持ってはいけない。ダメ絶対

3.お題を図解する

⇒お題を噛み砕き、何を期待されているのかを明確に。で、確実にその期待には矛盾があるけど、そこを覗きすぎちゃダメ。それは利用すべきネタ。ま、とにかく図解して矛盾そのものを理解。

4.期待ベスト/ワースト3を書き出す

⇒簡潔に。ややこしいことは無視してとにかくワンフレーズで。お題が難しかったり、矛盾が酷かったら5でも10でもかまわない。また考える時に展開シナリオや法的倫理的疑問が浮かんだらそれは各フレーズに紐付けメモ。疑問は山から下りたら調べておく。

5.ほっとく

⇒期間は報酬次第。だから案件が回ってきた時、相手の懐具合は必ず聞き出しておく必要がある。アイディアにお金を出すという概念がイマイチ無いお国柄だからこその自衛策。ある意味一番難しい。

6.ブレスト

⇒ここら辺はもう適当に。ロジックなんて置いとく。付箋に書いておくとやっぱり便利

7.出てきたアイディアをベスト/ワースト3にプロット

⇒ここも適当。この時点でベスト3案は出来たので時間、報酬が無けりゃ切り上げ。やっちゃいけないことには触れていないので多分大丈夫だと自分を誤魔化す胆力が必要。

8.組合わせを考える

⇒ベストベスト、ベストワースト、ワーストワースト3階級分をそれぞれを組み合わせてさらにアイディアに奥行きが出ないかを検討。ワーストは常に可能性を秘めているので時間もあるし妄想を思う存分楽しむ。

9.裏トリ

⇒多分ここまでくると必ずワーストが絡んでる。この場合は法的、倫理的問題を孕む可能性が高いので、十分な裏トリ責任のなすりつけ方策が必要。

こんな感じかなあ。しっかし書いて改めて思ったけど、いわゆる天才って1.−4.を無意識脳内でいつもやってて常に5.の状態で、いきなり6.から始るんだよな。だからくだらない話題をふっても、的確で分かりやすい回答をくれる。そりゃあいつまでたっても追いつけない。天性。俺には無理。改めて書いて死にたくなった。

んーとりあえず矛盾を突くってところが一番のポイントかなあ。そこが一番非対称になっている部分だから。

あと所詮期待に答えているだけなんだから失敗しても落ち込まない。これは明日の自分宛メッセージ。