The Campfire Headphase / Boards of Canada
片割れのマイクサンディソン曰く「普通のポップアルバムが太陽に20年さらされた感じ」としているこのアルバム。いいす。普通に。一つの音の鳴りそのものに拘泥する感覚としてはたぶん前のアルバムの方が良かったと思うんだけど、楽曲(っていっていいのか)別のクオリティーとしてはこっちの方が上に感じる。「ケレンミが無い」という感覚。とはいえ、この人たちの作る音が本当に心に染み出してくるのは時間がかかるのでなんとも。
しかしこの人たちの音を聞くといつも目眩が起きるのと同時に、「記憶って何だろう」とか山形氏のバロウズ本のいくつかのフレーズ(記憶を捏造して今を塗りかえるんだ的な奴)がニュッと出てきて、得体の知れない空間に挟まれたような変な気分になってしまう。月から地球を見て、人類から切り離されちゃたっていう感傷に浸るみたいな。
フリーマーケットでどっかの家族写真のアルバム10円っていうのを見たことがあるんだけど、あの、拠り所の無い物を見つけて勝手に途方に暮れちゃう感じ。
The Campfire Headphase
posted with amazlet on 05.11.08
おすすめ度の平均:
子供時代の終わりの余韻ぬぉ〜〜〜普通っ!
地平線の彼方から鳴る音