日本創業者列伝―企業立国を築いた男たち

昨日楽天・三木谷氏のインタビュー映像(GYAO)を見て、未来志向といえばやはり近代の基礎を築いた明治の経営者達だろうなあと思って再読。確かに相似点有り。

1.山師的(米などの相場に関わる人が多い。人生超タイトロープ)
2.その蛮勇を持って、革命状態とも言える日本を切り開いた
3.ある種のタイムマシン経営(明らかに先行していた欧米の技術文化のローカライズ

相違点は多くの人が貧困と身分制からの脱出を情熱の源泉にしているところかなあ。もちろん元々裕福な環境からスタートしている人もいるし、継続的な経営努力を産み出すのは全く別のたぶん負けん気みたいなもんだと思うのであんま関係ないだろうな。

一番重要なのは恐らく現状認識で、今の社会状況がつまりよく言われる『情報革命』が本当に革命なのか?という事かなあ。もっと小規模な変化だったら生き残れる山師は少なくなるだろうし、その成功の多寡も知れているかなと。

しかし今は世界的大企業でも、やっぱ出だしは先行優位を打ち落として市場を奪い続けて生き残ったんだなあと遠い目。よく震災・戦争を潜り抜けたよなあ。今の東京は果たして耐えられるんだろうか?

ちなみに本著に出てくる日本オリジンな技術・商品は25社中2社(味の素とミキモト
この本、オヤジの説教臭さはあるけど、さくっと読めるしオススメ。何しろ実際に大成功して今の私達の生活に影響を与え続けている人達な訳ですから。mixiに追い落とされた会社の社長本なんか読んでる場合じゃあない。

日本創業者列伝―企業立国を築いた男たち
加来 耕三
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おすすめ度の平均: 4
4 企業創業者の魂を見よ!